コロナ沈静と警戒 県内、感染者数11月以降「ゼロ」多く
愛媛県内では11月中旬以降、新型コロナウイルスの散発的な感染はあるものの、陽性者ゼロの日が多く続いている。医療関係者は一定の収束に胸をなで下ろしつつ、世界で警戒感が高まる新たな変異株「オミクロン株」の影響も懸念。「第6波は必ずくると思って準備する必要がある」と対策の継続を呼び掛けている。
県内の感染は昨年11月からの第3波以降、松山市繁華街でのクラスター(感染者集団)発生を受けた第4波、感染力の強いデルタ株が広がった第5波と徐々に波を大きくし、最大規模となった第5波(7月1日~11月11日)では2654人の感染を確認。8月のピーク時は1日の陽性者数が過去最多の102人、自宅療養者は最大540人にのぼったが、ワクチン接種率の高まりも受けてか全国と同様に減少傾向に転じ、11月以降は半分以上の日で感染確認ゼロとなっている。
県医師会の村上博会長は感染者数の落ち着きに「ほっとした」としつつ、国内でもオミクロン株が確認されたことを注視。感染様式の変化など具体的な特徴はまだ不明確であるものの、第6波を見据え「感染の波を最小化することが重要」と指摘する。3回目のワクチン接種時期について国の方針が二転三転する状況に「一日も早く進むよう国は方針を明確にし、ワクチンを確実に確保してほしい」と要望するほか、感染拡大時の早めの人流抑制の必要性などを強調する。
県はこれまでの感染拡大に伴い、医療機関に協力を仰ぎ、11月現在で受け入れ病床を最大311床(28医療機関)確保した。現在は最少の130床程度を即時対応病床として構え、感染状況に応じて数を増やし、受け入れにあたる体制だ。
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